マラソン行程を終えて前半戦を終了
2号車がSS総合11位の好成績で累積順位を総合17位に浮上
11日はマラソン行程の2日目。イキケ近郊のマラソンビバークからイキケの間で271㎞の競技を行った。
SSはアンデス山麓の前日、前々日と同じエリアで部分的に再走や再々走を組み合わせて構成され、多くの車両が何度も通過することで路面が掘れて深いわだちが出現。砂の中の岩が出てきてパンクの原因になるなど相対的に難易度が高まっていた。山場となったのは終盤50㎞ほどの砂丘で、最後はイキケの標高差600mほどの断崖を駆け下りてビバーク前にゴールする恒例の設定だった。
10日のマラソン初日をノートラブルで終えた日野チームスガワラの2台の日野レンジャーはこのSSで再びクルマを壊すことなく健闘。2号車菅原照仁/杉浦博之組がトラック部門のトップ勢に分け入る総合11位/排気量10リットル未満クラス首位でゴールし、1号車菅原義正/若林葉子/羽村勝美組も総合24位/クラス2位の成績で走り終えた。
この結果により2号車は累積順位で総合17位/クラス1位に浮上。1号車も総合34位/クラス2位として順調に前半戦を終了した。(いずれも暫定順位)
明日12日はイキケで中間休息日を迎える。ビバークで待機していたメカニックたちは日野レンジャーが到着すると後半戦に向けて徹底的なリフレッシュを施すべく、さっそく点検整備に取り掛かった。
菅原義正/夕べはマラソンビバークが寒くてよく眠れませんでした。でも3カ月前からお酒も止めて体調はとても良いです。
SSは同じところを3回走った箇所もあり、路面がフカフカに掘れていて走りにくかったです。
若林葉子/これで前半戦が終わったと思ったらほっとしてお腹が空いてきました。明日は睡眠をとり、洗濯もして後半戦に備えます。
羽村勝美/マラソン行程を無事にゴール出来て良かった。何度も同じところを走るので轍が深く掘れているし、最後の砂丘も厳しかったです。
菅原照仁/昨日のマラソン行程で壊したり、今日のSSでパンクした車両が複数あったことも(今日の)成績に影響したと思います。とはいえ今回の車両の仕上がり、とりわけサスペンションの改良がもたらしたものは大きく、アクセルが踏める時間が長くなっている。これからが楽しみになってきました。
杉浦博之/SS残り100㎞で右前輪がスローパンクになりましたがタイヤ交換をせず、CTIS(タイヤ空気圧調整装置)を使ってエアを補充しながら走り切りました。砂丘ではほかの車輪の空気は抜いたりと複雑でしたが、結果的にロスタイムなくゴール出来て成功でした。
名越勝之/ここまで2号車にパワーが出なくなる不具合がありましたが、ターボのウェイストゲートを交換してほぼクリア。燃料系、エンジンの高地補正の調整などもありますが、概ね順調です。
鈴木誠一/休息日の整備に向けて今日は早めに洗車と燃料補給を済ませる予定です。ブレーキパッド、ギアオイルの交換のほかは大きな修復などはなし。今年は大きなトラブルが少なくて良いですね。
末永健司/前半戦は2号車のスタビライザーを交換したりショックアブソーバーの減衰力/コイルスプリングのイニシャル量調整をドライバーのリクエストに応じて行ったりはありましたが、重整備はなし。メカニックも一人増員されましたし、中間日の整備は余裕を持って出来そうです。
林博永/毎晩ボルトの締まりを点検していると緩みやすい箇所が特定されてくるなど、慣れてきた部分もあります。昨晩はゆっくり寝られたので体調も良く、これからもミスのないよう慎重にきっちりと作業を続けます。
菅原瞬介/ここまで前半戦はあっという間でした。残りは5日しかないんですね。先輩から現場の様子は聞いていましたが今年はアクシデントはないし、トラブルも少ないようです。
福野広弥/毎日気づいたら朝になっている感じで、ここまで速かったです。当初お腹を壊していましたが、今は大丈夫。ときどき頂くおにぎりがすごく美味しいです。
益田崇史/2号車はリアボディのステー溶接とかキャブマウントの調整などはそれなりにありましたが基本的にはノートラブル。このまま後半戦も順調に行って欲しいです。
画像提供:日野自動車株式会社