缶詰雑学
ぼっち飯
ひとりで食べるときの料理は楽しい。自分が食べたいものを作ればいいのだから、基本的にやりたい放題である。例えば鍋の製作途中で「やっぱトマト味もいいな」と思えば、唐突にトマト缶を開けて鍋にブチ込んだりする。手抜きはもちろんOK。盛りつけだって考える必要なし。何なら、鍋から直に食べたっていい。何と素晴らしいことか!
これまで様々なぼっち飯を作ってきたが、中でもけっこう気に入っているのは「さば味噌カレーうどん」である。もうネーミングからしてすでにやりたい放題感が満点なメニューだが、缶たんなわりにはすごく美味しいのだ。まず、小鍋にカレー粉を入れて軽く焦がし、そこにさば味噌煮缶の汁だけを入れる。よくかき回してカレー粉を溶かしたら水を足し、さばの身を入れる。あとはめんつゆを入れて味を調節しつつ煮込み、返すその手でうどんを茹でておく。最後は湯を切ったうどんを汁に入れ、ねぎを刻み入れれば缶成!
味噌はカレーとの相性がとてもいい。そしてさばとカレーも相性がいい。味噌&めんつゆで和風になったカレーがさばに染みこみ、噛むたびに美味しいジュースが飛び出してくる。さば出汁が溶け込んだカレー汁もたまらない。それがうどんにねっとり絡みついてるのだから、不味いわけがないんであります。
缶たんといいつつ、最初にカレー粉を軽く焦がして香ばしさを出すあたりは自分でも(変なとこにこだわってるな)と思うのだが、そういう自分を褒めつつ食べるのがぼっち飯というものである。